慰謝料|慰謝料増額判例

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慰謝料|慰謝料増額判例

交通事故の裁判で基準額よりも慰謝料が増額された判例を一部ご紹介します。

 

1. 通常の場合に比べ、精神的苦痛の程度が大きい場合

加害者の過失が大きいと認められる場合

(1) 飲酒運転

(名古屋地裁平成3年8月12日判決)
被害者は64歳の無職男性、横断歩道を歩行中、普通トラックに衝突され死亡。加害者は飲酒運転をしていた。

判決時の慰謝料の基準 1,800万円〜2,000万円

増額された慰謝料の額 2,200万円(200〜400万円増額)

 

(2) スピードオーバー

(仙台地裁平成5年3月25日判決)
被害者は中学1年女子、歩道を歩行中、ハンドル操作を誤り歩道に乗り上げた乗用車に後方から衝突され死亡。加害者は指定最高速度(時速40キロ)を30キロオーバーする時速70キロで走行していた。

判決時の慰謝料の基準 1,800万円

増額された慰謝料の額 2,000万円(200万円増額)

 

(3) 居眠り

(京都地裁平成13年11月16日判決)
被害者は49歳男性で運送会社の社員です。加害者運転の乗用車がセンターラインを超えて対向車線に侵入し、被害者が運転する乗用車に衝突して被害者死亡。

判決時の慰謝料の基準 2,600万円

増額された慰謝料の額 2,700万円(100万円増額)

 

(4) 無免許

(大阪地裁平成14年1月22日判決)
被害者は大学1年生の男子、被害者が原付バイクで交差点を右折しようとしたところ、反対車線を直進してきた乗用車が直前で右折に気づき、バイクを避けようと急ブレーキを踏んだものの避けられず、バイクに衝突した。加害者は速度違反や信号無視などを繰り返しており、違反点数が累積し、本件交通事故の7ヶ月前に運転免許取消処分を受け、無免許であった。また、酒気帯び運転でもあった。

判決時の慰謝料の基準 162〜177万円

増額された慰謝料の額 240万円(63〜78万円増額)

 

(5) 信号無視

(名古屋地裁平成4年2月7日判決)
被害者は27歳男性会社員で、被害者が信号のある交差点を右折しようとしたところ、対向車線から60キロで走行する乗用車を追い抜いた上で、さらに赤信号を無視して交差点に進入した加害者運転のタクシーに衝突され死亡。

判決時の慰謝料の基準 2,400万円

増額された慰謝料の額 2,600万円(200万円増額)

 

(6) 未必的故意

(大阪地裁平成9年3月18日判決)
被害者は57歳男性で、本件交通事故直前に起きた物損事故の処理のために加害者運転車両の前に立ちふさがったのに対し、飲酒もしていた加害者は飲酒運転の発覚を恐れ、車を発進させて被害者に衝突・落下・転倒させた上、1360メートルも引きずり、死亡させた。

判決時の慰謝料の基準 2,600万円

増額された慰謝料の額 2,700万円(100万円増額)

 

(7) 脇見運転

(神戸地裁平成13年8月10日判決)
被害者は20歳男子大学生で、原付バイクを運転して走行していたところ、後方を走行中の加害者が運転中に目の乾きを感じ、右手で両目のまぶたを押さえ、うつむいた状態で運転したため、前方を走行中の原付バイクに気づかず衝突させ、死亡。

判決時の慰謝料の基準 2,000万円

増額された慰謝料の額 2,500万円(500万円増額)

加害者の事故後の態度の悪さが斟酌された場合

 

(1) 不自然、不合理な供述

(横浜地裁平成12年5月11日判決)
被害者は9歳の女子で、狭い通学路を駆け足で横断した被害者に、加速して進行してきた加害者運転の原付バイクが衝突し、死亡。事故後、加害者は倒れている被害者を大声で怒鳴り、救護もせずにタバコを吸っていた。また、刑事裁判でも事故の責任を軽減するために不合理な供述。

判決時の慰謝料の基準 2,000万円

増額された慰謝料の額 2,800万円(800万円増額)

 

(2) 謝罪なし

(大阪地裁平成12年8月25日判決)
被害者は20歳大学生で、青信号で国道の交差点をバイクで走行中、大型トラックに衝突されて死亡。加害者は赤信号にもかかわらず制限速度を上回るスピードで交差点に進入し、かつ被害者を発見してもクラクションを鳴らすだけで避けようとせずに被害者に衝突した。その後被害者の遺族に謝罪もなかった。

判決時の慰謝料の基準 2,000万円

増額された慰謝料の額 3,000万円(1,000万円増額)

 

(3) 証拠隠滅(同乗者に虚偽証言強要、事故後に飲酒等)

(大阪地裁平成9年12月11日判決)
被害者は25歳の美容師見習い女性で、原付バイクで交差点を直進中、対向車線から右折してきた加害者運転のトラックと衝突し、傷害を負った。加害者は事故後、被害者を救護せずに逃走し、加害車両の修理を依頼するなど証拠隠滅を図った。

判決時の慰謝料の基準 370万円

増額された慰謝料の額 500万円(130万円増額)

 

(4) 救護せず、逃走、ひき逃げ、逃走しようとする

(大阪地裁平成10年1月27日判決)
被害者は30歳の男性で、片側2車線の右側道路を進行する車両に同乗中、左側車線を走行する加害者運転車両が、安全確認をしないで右側車線へと進路変更したため、被害者の同乗する車両に衝突し、この車両が川に転落して被害者は死亡。加害者は事故後、被害者を救護せず逃走。

判決時の慰謝料の基準 2,600万円

増額された慰謝料の額 2,900万円(300万円増額)

 

(5) 加害者側からの訴訟提起

(神戸地裁平成12年3月30日判決)
被害者は29歳で親の経営する工務店で勤務する男性。被害者が原付バイクで優先道路を交差点を走行中、加害者運転車両と衝突し、後遺障害が残った。事故後、加害者は被害者の入通院の頻度などを繰り返し照会し、自分にはこの被害者の損害については責任がないとして調停を申し立て、さらには提訴。

判決時の慰謝料の基準 440〜470万円

増額された慰謝料の額 850万円(380〜410万円増額)

 

(6) 被害者に責任を転嫁するような言動

(東京地裁平成14年4月18日判決)
被害者は19歳の男子大学生で、バイクを運転して青信号で交差点を進行中、加害者が赤信号を認識しながら交差点に進入し衝突。被害者死亡。加害者は事故後被害者を救護せず、さらには被害者が赤信号を無視した、嘘の運転ルートを供述した、救護したなど嘘の供述をしたなど、被害者に責任を転嫁する言動を繰り返した。

判決時の慰謝料の基準 2,000〜2,200万円

増額された慰謝料の額 3,000万円(800〜1,000万円増額)

 

2. 他の損害項目に入らないものを慰謝料で斟酌しようとする場合。

 

(1) 被害者の顔や体の露出面に傷が残った

(東京地裁平成13年12月18日判決)
被害者は17歳の女性でバイクを走行していたところ、非常点滅表示や尾灯などの灯火を点灯せず違法駐車していた加害車両に追突(加害車両に35%の過失)。被害者は仙骨骨折による骨盤骨変形、外貌醜状の後遺障害を負った。外貌醜状では逸失利益を認めなかったかわりに慰謝料を増額して調整を図った。

判決時の慰謝料の基準 390万円

増額された慰謝料の額 550万円(160万円増額)

 

3. 被害者に特別の事情がある場合。

被害者に特別の事情があり、通常の場合に比べ、被害者の無念さがより大きいものと認められ、慰謝料が増額された事案。

(1) 人工妊娠中絶

(京都地裁平成16年7月14日判決)
被害者は会社で経理をしていた主婦で、妊娠4〜5週目の子がお腹にいた。被害者が乗用車に乗って停止していたところ、後方から加害者の運転する原付バイクに衝突され、頸椎捻挫及び腰椎捻挫の傷害を負ったが、この傷害の治療のためレントゲン検査を受け、その被ばくによる奇形出産を恐れ、人工妊娠中絶を行った。

判決時の慰謝料の基準 124万円

増額された慰謝料の額 180万円(56万円増額)

 

(2) 将来音楽教師になる夢を持ち努力したことが水の泡となった。

(東京地裁平成10年10月9日判決)
被害者は11歳の女子で、将来は音楽大学に進学して音楽教師になることを目指していた。被害者がパーキングエリアにいたところ、前方の確認をしなかった加害者の車が衝突し、外傷性てんかん、右不全麻痺、言語障害、外貌醜状の併合6級相当の後遺障害を負った。

判決時の慰謝料の基準 1,100万円

増額された慰謝料の額 1,250万円(150万円増額)