大晦日夜、三重県亀山市の凍結した名阪国道追い越し車線における4台の事故

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大晦日夜、三重県亀山市の凍結した名阪国道追い越し車線における4台の事故

【判例名】

東京地裁平成25年3月14日判決(交通事故民事裁判例集46巻・第2号)

 

【死亡・後遺障害等級】

なし

 

【関係車両と保険会社】

ア.Aが運転するA車の自動車保険契約会社は、G社。
イ.Bが運転するB車の自動車保険契約会社は、E社。
ウ.Cが運転するC車の自動車保険契約会社は、F社。
エ.Dが運転するD車の自動車保険契約会社は、G社(G社はアと立場が異なるため訴訟代理人を別々としている)。

 

【賠償額】

1)Aは、Bに対して22,570円。
2)G社は、Bに対して22,570円。
3)Aは、E社に対して413,715円。
4)G社は、E社に対して413,715円。
5)AとBは連帯して、G社(エ)に対して296,333円.
6)AとBは連帯して、F社に対して418,270円。

 

【事案の概要】

平成22年12月31日午後9時55分ころ、凍結した三重県亀山市の名阪国道下りの追い越し車線において、Aの運転する車がスピンし、中央分離帯に衝突するなどした末に停止した(A事故)。
Bの運転する車は、A車との追突を避けようとして意図的に中央分離帯に衝突させてA車の約20メートル手前で停止したところ(B事故)、Cの運転する車とDの運転する車がB車に衝突した(C事故、D事故)という4つの事故に関し、関係車両4台の運転者と保険会社が損害賠償金または求償金の請求をした。
死亡者はなく、車両はいずれも普通乗用自動車である。

 

【判例要旨】

1) B事故に関する事故様態・過失割合について
B事故におけるAとBの過失割合は、50対50とする。
B事故は、A車の過失により起こったA事故が発端ではあるが、Bの運転する車は20Km以上の制限速度オーバーがあり、現場付近が視認不良とはいえないため、中央分離帯への衝突も回避する余地があったとみられる。これによってB車は、経済的全損となった。

 

2)C事故とD事故に関する事故様態・過失割合について
C事故とD事故における過失割合は、AとBが6割、CとDが4割。
理由は、Bが後続車に対して発煙筒などの警告措置をしないまま降車したことによる。A事故によってB車は経済的全損状態となったことから、C車とD車に対する損害の全額を賠償する義務(不法行為)は成立しないと認められた。

 

3)A車の詐取と保険契約の効力
Aは、本事件に先立って、事故同年の平成22年12月21日に、Fモータースにおいて、新車購入代金を支払う能力がないのに、あるように装い、現金一括払いによる新車購入を申し込み、同店店員に対し、新車購入時まで代車を無償で貸与すれば確実に新車購入代金の支払いを受けられるものと誤信させ、代車貸与の利便の提供を受けたとの詐欺罪等により、平成24年1月26日、有罪判決を受けた。
Aは詐欺の事実があるため、G社は保険金の支払い義務を負わない旨の主張をしていたが、本事故の時点では被保険者に該当していた以上、支払義務を免れることは認められない。

 

4)遅延損害金
被保険者と損害賠償請求権者との間における判決確定を条件に、本件事故の日からの遅延損害金のBによる請求を認めた。