大阪市西成区の交差点で無免許で原付バイクを運転する大学生にタクシーが右折して衝突した交通事故

tel0120-962-845
受付時間 平日10:00〜18:00
みらい総合法律事務所
〒102-0083 東京都千代田区麹町2丁目3番 麹町プレイス2階

交差点で無免許の原付バイクにタクシーが右折して衝突した交通事故

[

【判例名】


大阪地裁平成25年3月27日判決(交通事故民事裁判例集46巻・第2号)

 

【後遺障害等級】

1級

 

【賠償額】

原告本人に、被告B及び被告A社は6,276万5,950円
原告両親に、被告B及び被告A社はそれぞれ65万円

 

【事案の概要】

平成18年7月15日午後11時29分ころ、原告が原動機付自転車を大阪市西成区の信号機がある交差点を直進したところ、被告Bが運転する事業用普通乗用自動車(タクシー)が信号に従い右折進行したところ衝突した交通事故。
原告は、昭和58年生まれの男性で、事故時は23歳、大学生。
被告A社は、タクシーによる一般乗用旅客自動車運送業等を営む株式会社。
被告C病院は、診療業務を行なう特定地方独立行政法人。原告の傷害の治療の一環として行われた手術に際しての過失行為に対して、被告A社との共同不法行為について争われた事案。

 

【怪我と後遺障害の内容】

肺挫傷、肝損傷、顔面骨折、下顎骨骨体部骨折、遠位弓部の外傷性大動脈損傷等の傷を負い、平成19年10月10日までに症状固定となり、脊髄損傷による両下肢完全麻痺、第11胸髄部以下の知覚消失、神経因性膀胱直腸生殖障害及び起立・歩行・自動運動不能の状態となり、後遺障害1級と認定された。

 

【判例要旨】

過失割合
被告が対抗直進車両の有無及びその安全確認が不十分なまま右折し、注意義務に違反した過失が認められる。被告A社は被告Bがタクシー業務従事中に起こした事故であるから、使用者責任を負う。原告は、事故の約4カ月前に四輪自動車を無免許で運転して信号を無視したことで事故となり、信号待ちしていた通行人に怪我を負わせる事件を起こし、懲役1年、執行猶予3年の判決受けた。本件事故時は、無免許運転で刑事処分を受けていながら、無免許で原告車を運転していた。また、原動機付自転車は第一車線左寄りを走行しなければならなかったにも関わらず、第二車線を走行していたこと、また走行速度は制限速度を相当超えていたことなどが認められ、原告35、被告65と認定した。

 

 

 

被告C病院
原告の下半身に麻痺が生じたのは、ステントの一部が完全に閉塞することで、下半身の血流が途絶え、下半身全体に虚血が生じたことが原因であるが、法的責任を認めることはできない。

 

被告A社の責任範囲
交通事故被害者の症状が医師の診療行為後に悪化した場合、その悪化が医師の重大な過誤など通常では予測し得ないような事情により生じたものでない限り、原告の現在の症状との間に相当因果関係が存在するといえ、被告A社は、その損害を賠償する責任を負う。

 

入院付添費と通院付添費
入院付添費は1日1, 000円、入院期間300日で30万円。通院付添費は1日3,000円、通院期間69日で20万7,000を認める。

 

将来の治療費
リハビリ費用につき必要性を認め、年額13万1,280円とし、症状固定時24歳であったから平均余命までの242万7,761円を認める。心臓検診の必要性も認め、月額1万5,002円とし、332万9,183円を認める。その他、将来の歯科矯正費用(98万6,000円)、将来の交通費(104万6,241円)、将来の看護費(1,012万4,917円)、将来の装具・車いす・褥瘡用具購入費(257万8,160円)、将来雑費(130万2,203円)等は認める。しかし、将来の治療費の精神疾患診療と薬代及び、体外受精施術費用、被害者本人用自動車購入費は0円とする。

 

大学学費
治療のために留年した1年を認め、1年分の84万8,000円を認める。

 

後遺症逸失利益
労働能力喪失率は100%と認め、1億1,808万397円を認める。

 

慰謝料
入通院慰謝料を395万円、後遺障害慰謝料を2,200万円と認める