埼玉県大里郡寄居町の国道における大型貨物自動車と道路左側端歩行者(被害者)との衝突事故

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大型貨物自動車と道路左側端歩行者(被害者)との衝突事故

【判例名】

さいたま地裁平成25年4月16日判決(交通事故民事裁判例集46巻・第2号)

 

【賠償額】

連帯して1億4,125万6,162円

 

【事案の概要】

平成11年3月8日午後10時50分ころ、埼玉県大里郡寄居町の国道140号の路上にて、被告A運輸株式会社が所有する大型貨物自動車を被告が運転中、秩父鉄道波久礼駅から自宅に向かって歩行していた原告に衝突させた後、原告の左脚上を轢過した交通事故である。
被害者は、社団法人勤務の男性。症状固定時、43歳。

 

【怪我と後遺障害の内容】

原告は、左下肢の欠損等につき一下肢を足関節以上で失ったものとして5級、その他左下腿、左背部、左臀部の瘢痕等も含め、併合4級と認定された。

 

【判例要旨】

1)過失割合
事故現場は、道路交通法10条1項にいう歩車道の区別のない道路に該当し(左側端を歩行することについてやむを得ない事由がある)、駅からしばらくの距離は道路左側のみ歩道が設置され、国道を横断して右側歩行を求めることはより危険であり、また右側のほうが安全ともいえず、被害者に路外の通路を通行すべき義務があったともいえないとして、被害者の過失はゼロと認めた。

 

2)症状固定時期
被害者の左脚につき、下腿切断後、潰瘍等がたびたび発生し、皮膚の移植手術等を繰り返し行なってきたとの診断経過・症状経過等により、医師の診断書の記載の通り、事故後約9年8カ月の時点をもって症状固定時期と認定された。

 

3)休業損害
休業損害 事故時から退職までの完全休業期間358日、その後退職までの欠勤または有給休暇取得日数135日、及び退職と事故との間の相当因果関係を認め、被害者が再就職できないことに照らし、退職から症状固定時までの期間1049日の合計日数1542日に日額1万4,564円を乗じた金額2,245万7,688円を認めた。

 

4)後遺障害による逸失利益
労働能力逸失率を92%、労働能力喪失期間を43歳から67歳までの24年と認め、6,748万5,088円と認定した。

 

5)将来要する費用
左下腿切断部分の皮膚の褥瘡及び難治性潰瘍の治療が年額15万9,200円は、今後発生する蓋然性があるとは認め難いとし、義足購入・交換費として、平均余命(36年)にわたり3年ごとに70万円、382万646円を認定した。
家屋改造費(バリアフリー化工事)350万3,051円の必要性を認め、工事による居室の利便性向上も考慮して、工事費用の約7割の250万円を認定した。

 

6)慰謝料
障害慰謝料は、入院日数383日、通院期間が長期に及ぶことから通院168日の3.5倍を基に、手術を繰り返し行なわざるを得なかったことを考慮して2割程度増額して、450万円を認めた。
後遺障害(併合4級)慰謝料として、1670万円を認めた。