裁判所の和解案の提示を希望せずあくまで判決を求め、被害者の遺族・法定相続人である原告(被害者夫)の本人尋問を申請した交通事故

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裁判所の和解案の提示を希望せず判決を求め原告の本人尋問を申請した交通事故

【判例名】

横浜地裁 平成25年2月14日判決(交通事故民事裁判例集46巻・第1号)

 

【死亡・後遺障害等級】

死亡

 

【賠償額】

被害者の遺族・法定相続人である原告(被害者の夫)に2,649万1,137円
原告(被害者の子2名)に各1,247万,5569円
被害者の母に160万円

 

【事案の概要】

発生時(別紙交通事故証明書(甲2)記載)に、同発生場所の交差点の横断歩道上で、青信号を横断中の被害者が、右折してきた被告運転の自動車に衝突されて胸腹部内臓損傷の障害を負い、これを原因に事故の約2時間後に搬送先の病院で死亡した事故である。
原告らは裁判所の和解案の提示を希望せず、あくまで判決を求め、被害者夫の本人尋問を申請したので、これを行った上で結審した。
死亡した被害者は事故時54歳・家事専従の主婦。

 

【判例要旨】

1) 逸失利益
死亡した被害者は専業主婦であったとうかがわれるから、355万9000円を採用し、就労可能年数を13年、生活費控除率を30%とし、2,340万2,275円と認めた。

 

2) 死亡慰謝料
3,990万2,275円と認めた。

 

3) 遺族固有の慰謝料
死亡した被害者の夫に300万円、子2名に各150万円、母に150万円、合計750万円と認めた。

 

4) 弁護士費用
前提事実の被害者の相続等において、本件事故につき、自賠責保険の被害者請求手続きはされていない。それをするかどうかは原告らの自由であり、また死亡保険金額3,000万円の満額が支払われるとは限らないから、被告の主張するように3,000万円を控除して弁護士費用を算定するのは相当でないと認定した。
もっとも、最高裁昭和44年2月27日判決(民集23巻2号441項)も判示しているとおり、相当因果関係が認められる弁護士費用額は、事案の難易、請求額、認容額、その他諸般の事情を考慮して定められるべきであって、原告らの主張するように当然に認容額の約1割とすべきものでもない。本件において、被害者夫の本人尋問が行われたが、それによって特に容認額を増額すべき事情が明らかになったわけではない。
そして、本件において、少なくとも上記の遺族固有の慰謝料の合計額750万円について、「赤い本」等にも掲載されている自賠責保険金の支払基準によれば、極めて容易に支払われたはずであるといえる。
したがって、弁護士費用の総額は、被害者本人の損害ないし死亡慰謝料認容額の総額4,894万2,275円から750万円を控除した残額4,144万2,275円の約10%として算定した410万円とするのが相当であると認めた。