山中湖の観光地で土産物店等が点在する路上を、歩行者の原告が渋滞車列の間を通って中央線付近まで進出し、反対車線を進行してきた被告車と接触した交通事故

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原告が渋滞車列の間を通り中央線付近まで進出、進行してきた車と接触した事故

【判例名】

京都地裁 平成25年2月14日判決(交通事故民事裁判例集46巻・第1号)

 

【死亡・後遺障害等級】

併合7級

 

【賠償額】

1,264万1,289円

 

【怪我と後遺症の内容】

左下肢骨解放骨折、左脛骨高原骨折、外傷性脾損傷、外傷性砂塵損傷等、後頭部打撲、左膝挫傷等の障害を負い、脾臓摘出については13級、左下肢骨解放骨折に伴う左下肢部痛、解放骨折部知覚過敏、1日の1/3は左下肢や足部の痛みが気になっている状態等の下肢に関する症状につき12級13号、左下肢醜状痕につき14級の後遺障害が認められた。

 

【事案の概要】

平成16年10月10日午前11時20分ころ、山梨県南都留郡山中湖の観光地で、道路沿いに土産物店等が点在し、バス停にバスが停車する状況の道路において、歩行者である原告が渋滞車列の間を通って、小走りで中央線付近まで進出し、反対車線を原告の左方から進行してきた被告車(普通乗用自動車)と接触した交通事故。
被害者の女性は、症状固定時56歳、公立学校英語教師。

 

【判例要旨】

1) 過失相殺
原告は、渋滞車列の間を通って反対車線に進出するに当たり、一旦停止して左右の安全を確認すべきところ、バス内の両親に合図を送るのに気をとられこれを怠り、小走りで中央線付近まで進出した過失が認められる。一方、被告は、観光地が点在し、左方のバス停にはバスが停車する状況であったから、渋滞車列の間から横断者が出てくることを考慮に入れ、適宜減速の上、左右周囲の状況を注視すべきであったのを怠り、時速41ないし46km程度に減速したのみで、遠方を見て走行した点において過失が認められる。双方の過失割合は、原告30、被告70と認定した。

 

2) 後遺障害の程度
外傷性脾臓破裂に伴う脾臓摘出を受け、旧基準の8級11号の認定を受けた原告の脾臓摘出による後遺障害の程度としては、現基準の13級相当と評価せざるを得ず、慰謝料算定において考慮すると認めた。

 

3) 後遺障害逸失利益
原告に減収はないが、左下肢部痛などにより、立位や階段の昇降・通勤などに困難をきたし、重い責任を果たすことができず担任を持つことができず、人事評価ひいては昇給や昇格に影響することも容易に予測され、労働能力喪失率20%の逸失利益を認め、2,002万1,242円を認定した。

 

4) 後遺障害慰謝料
下肢に関する症状につき12級13号、左下肢醜状痕につき14級を認定し、左下肢醜状痕については後遺障害逸失利益において考慮されないことを総合考慮し、後遺障害慰謝料として1,000万円と認めた。

 

5) 入院付添交通費、夫の休業損害
病院が完全看護であったとはいえ、親族による看護や医師による説明を受ける必要があったことは否定できず、原告の夫らの居住地が京都、病院が山梨であった事情にあるため、原告の夫分及び母のそれぞれの交通費2往復ずつ5万2000円について認め、原告夫の休業損害については、付添の必要性があり、代替性がなかったことを考慮すると、通常の通院付添費日額を基礎とするのは相当ではなく、1日の損害を9,757円とし、その4日分の合計3万9,028円を認めた。