京都市南区の路上で衝突した乗用車どうしの事故において、賠償義務者との裁判外の合意である示談は、「判決または裁判上の和解」には該当しないとした交通事故

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裁判外の合意である示談は、「判決または裁判上の和解」には該当しないとした事故

【判例名】

京都地裁 平成25年6月13日判決(交通事故民事裁判例集46巻・第3号)

 

【死亡・後遺障害等級】

なし

 

【賠償額】

39万5,462円

 

【事案の概要】

平成23年5月22日午後5時50分ころ、京都市南区の路上で、原告Xが運転するX車と、A運転のA車が衝突し、Xが負傷した交通事故である。

 

【争点】

原告はであるXは、賠償額「本件示談に基づく損害額 ?本件受領金」の支払を求めた。
被告保険会社(Xと人身傷害補償条項がある自動車保険契約を締結している)であるY保険会社は、
「本契約所定の基準(本件基準)に基づく損害額 ?本件受領金」のみ支払うと主張した。

 

1)本件約定の「判決または裁判上の和解」に、賠償義務者との裁判外の合意である本件示談も該当する、と拡大解釈して、原告が被告に対し、原告の過失割合を考慮することなく算定された損害額が填補されるよう、本件示談と本件受領金との差額を、保険金として請求できるか。

 

2)自動車保険契約の人身傷害補償条項に基づく保険金請求において、損害賠償金が支払われている時(賠償先行型)、民法上認められるべき過失相殺前の損害額(裁判基準損害額)により保険金額を算定すべきか。

 

【判例要旨】

Aと保険契約を締結していたB保険会社が、Xの損害額と過失割合について合意をしてXと示談し、それに基づく損害賠償が支払われた(本件受領金)。
他方、XはY保険会社と人身傷害補償条項がある自動車保険契約(本契約)を締結していたので、Yに対し、民法上認められるべき過失相殺前の損害額(裁判基準損害額)に基づき、本件示談に基づく損害額から本件受領金を控除した賠償額の支払を求めた。
それに対し、本契約には、Yが支払う保険金の額は、本件契約所定の基準(本件基準)に従い算定された「損害額」から「保険金請求権者が賠償義務者から既に取得した損害賠償金の額」等を差し引いた額との約定(本件約定)があり、「判決または裁判上の和解において、賠償義務者が負担すべき損害賠償額」が本件基準と異なる基準により算出された場合であって、その基準が社会通念上妥当であると認められるときは、その基準により算出された額を損害額とするという旨の例外法定があるところ、当該規定は「判決または裁判上の和解」と二義を許さないほど明確に定めており、裁判外の合意である本件示談を含まないとして、本件基準と本件受領金との差額に限り支払うとしたYの主張を認めた。