大阪府茨木市の路上における右折中の乗用車と直進の対向大型自動二輪車が衝突した交通事故

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右折中の乗用車と直進の対向大型自動二輪車が衝突した交通事故

【判例名】

大阪地裁 平成25年7月11日判決(交通事故民事裁判例集46巻・第4号)

 

【死亡・後遺障害等級】

12級13号

 

【賠償額】

1,191万234円

 

【事案の概要】

平成13年6月25日午後9時58分ころ、原告が大阪府茨木市の路上において、大型自動二輪車を運転して直進していたところ、路外施設に入ろうとしていた被告運転の対向右折車(普通乗用自動車)と衝突した交通事故である。
被害者は、事故時51歳・解体業の男性。症状固定時58歳。

 

【怪我と後遺症の内容】

左鎖骨骨折、左第7・8・9肋骨骨折等の傷害を負い、A病院に38日間入院し(平成13年6月25日?8月1日)、同病院に244日間通院。B医大付属病院に12日間入院し(平成15年3月15日?26日)、同病院に274日間通院。
左肩に難治性疼痛のある神経症状が残存し、12級12号(現行基準の12級13号に相当)の認定を受けたが、骨委縮や筋委縮などの所見に乏しいとして関節機能障害としての評価は否定され、肘関節や手関節等の可動域制限、右足部の神経症状についても非該当とされた。

 

【判例要旨】

1) 過失相殺
被告には、対向第2車線の車両が途切れたことで右折できると軽信し、第1車線の状況に十分注意を払わないまま右折を開始したという過失があったが、原告は、第2車線と対向車線が混雑していることは認識していたのであり、対向車線から路外施設に向かって右折進行してくる車両を当然予期すべきであったし、また前方確認が不十分であったこと、及び原告車は、被告者の後部に衝突していることから、被告車はほぼ右折を終わりかけていた状況であると認められることから、原告20、被告80と認めた。

 

2) 基礎収入
原告の休業損害算定における基礎収入を容易に認めがたいところ、その税務申告における営業収入・営業所得・扶養控除の各額、預金通帳における取引状態・残高、仮払仮処分事件における陳述書の内容から、事故の2年後の賃金コンセンサス・建設業・50歳?54歳・企業規模10人?99人の平均賃金に近い430万円と認めた。

 

3) 休業割合
治療状況と症状の推移に鑑み、事故から392日間は100パーセント、その後の614日間は50パーセント、その後症状固定までの1,697日間は30パーセントと段階的に漸減すると認めた。

 

4) 症状の程度
CRPS(複合性局所疼痛症候群)の有無を検討すること自体には積極的な異議はないとして、どの程度の医学的な説明が可能か、その症状が永続する蓋然性はどの程度かを検討し、他類型の後遺障害における取扱いとの均衡を考慮した上で、休業の相当期間・相当割合、後遺障害としての労働能力喪失の程度及び喪失期間、慰謝料のそれぞれについて認定を行うと認めた。

 

5) 後遺障害逸失利益
症状固定時の労働能力喪失率が12級13号より高く評価されるものの、症状永続の蓋然性に疑問があり、就労年限時のそれが14パーセントよりも大きく下回りうることから、就労年限までの全期間について平均14パーセントの労働能力喪失が生ずるとして、労働能力喪失期間は12年と認めた。

 

6) 後遺障害慰謝料
痛みをはじめとする症状は相当に強いものであると認められ、精神的苦痛に関しては労働能力喪失率14パーセントとして考えられる平均的な事案を大きく上回るものというべきであり、本件には特段の事情があるものとして400万円を認めた。