被害者が第1事故の2年5ヵ月後に第2事故に遭った2つの交通事故

tel0120-962-845
受付時間 平日10:00〜18:00
みらい総合法律事務所
〒102-0083 東京都千代田区麹町2丁目3番 麹町プレイス2階

被害者が第1事故の2年5ヵ月後に第2事故に遭った2つの交通事故

【判例名】

東京地裁 平成25年7月23日判決(交通事故民事裁判例集46巻・第4号)

 

【後遺障害等級】

なし

 

【賠償額】

第1事故
原告Aに対し、被告会社Cと被告Bは、218万5,280円
原告Aに対し、被告Cの相続人Dは、被告会社Cと被告Bと連帯して109万2,640円
原告Aに対し、被告Cの相続人Eは、被告会社Cと被告Bと連帯して109万2,640円

 

第2事故
原告Aに対し、被告Fは、171万4,672円

 

タクシー運転手は冬雄、兄が夏雄、弟が春雄

 

【事案の概要】

原告Aが、被告会社Cの被用者である訴外亡C(平成18年3月22日、死亡)の運転するタクシーに客として同乗していたところ、東京都千代田区の路上で平成15年6月22日午後5時頃、C車は第1事故現場の通行が禁止されている道路に誤って侵入した。被告Bは、C車に続いて同道路に漫然と侵入したものの、進行方向が禁止されていることに気づき、退出するために左に回転を開始した。これに対し、同道路に先に親友していたC車は退出するために、後退を開始したために衝突した交通事故(第1事故)。
第1事故から2年5ヵ月後の平成17年11月17日午前7時45分ころ、東京都墨田区の交差点で、原告Aが、横断歩道を横断中に被告Fの運転する普通自動二輪車と衝突した交通事故(第2事故)。
原告は、第1事故当時29歳、第2事故当時は31歳の女性。

 

【判例要旨】

1)第1事故によって原告に生じた休業
第1事故から勤務を再開する前日までの225日間についてのみ、第1事故による傷害により、平均して30%の就労制限があったものとして65万8,530円を認めた。
逸失利益、傷害慰謝料、後遺傷害慰謝料についてはいずれも0円。

 

2)消滅時効
第1事故から約2年5ヵ月後、第2事故より原告が受傷し、第2事故が発生した日から3年が経過する前に第1事故につき訴えが提訴された場合において、第1事故関係被告らは、消滅時効を主張するところ、医師は第1事故による受傷の後、第2事故が発生するまで症状固定の診断をしておらず、第1事故と相当因果関係のある治癒期間末(第2事故の約11ヵ月前)までにおいて、原告Aが第1事故の加害者に対して損害賠償請求が可能な程度に第1事故による損害を知ったとまでは認められないなどとして、同主張を認めなかった。

 

3)共同不正行為責任
原告は、第1事故とその2年5ヵ月後に発生した第2事故との間には客観的な関連共同性があって共同不正行為の関係に立つから、第1事故関係被告らは、第2事故発生後に原告に生じた損害についても共同不正行為責任を負うと主張するが、原告が第1事故により負った傷害による症状は第2事故の発生前に症状固定に至っており、第2事故発生後に原告に生じた損害が第1事故と第2事故の競合によってもたらされたということはできないとして共同不正行為責任を否定した。